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見て見ぬふりをしていると?

朝、散歩している時に、
川岸の土手を歩ける季節になりました。

 

冬の間の土手は朝露で足が濡れるので
コンクリートの道を歩いていたんです。

 

今は柔らかな土の上を歩きながら、時たま、
ごろごろと転がっている石の上を歩きます。

 

朝ごはんを探している鴨を見たり、
岸辺にカワセミの姿を探したり、
散歩中の犬に心の中で挨拶したり。

 

色々と気を取られながらも
でこぼこ道を歩いていきます。

 

何の凹凸もない平坦なコンクリートの道は
とても安心だけど、何だかつまらない。

 

どこに足を置こうか考えながら。
でこぼこした感触を足の裏に感じながら。

 

時にはよろけそうになったりしながら。
そんなふうに歩いているほうが楽しいな。

 

人生も同じかもしれない。
ふとそう思いました。

 

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月曜日、土手を歩いていると、草むらに
テニスボールが1個転がっていました。

 

中学校のテニスコートが、土手の上の
コンクリートの道に面しているのです。

 

土手からコンクリートの道までは、
3メートル以上の高さがあります。

 

一瞬考えてから思いきって、土手から
コンクリートの道の上まで投げてみました。

 

エイッ!

 

腕を振り上げてボールを投げるなんて
本当に久しぶりのことです。

 

うまい具合に道に載りました!

 

土手に上がってボールを拾い、
コートの中央にボールを転がしました。

 

間近で見るテニスコートは
なんだかとても懐かしい感じがしました。

 

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火曜日の昨日。テニスボールはないかな?と
歩いていると、草むらに1個発見しました。

 

川岸に目をやると、浅瀬の石の上にも
1個ありました。明らかに濡れています。

 

どうしよう?

 

飛び石のように歩いていけば取れるけど、
濡れるかもしれないな。

 

でも、見て見ぬふりは出来ない。

 

よし!

 

そう決めて、足を置く石を選びながら、
川の上を歩き、濡れたボールを手にしました。

 

草むらのボールも拾い、両手に1個ずつ
テニスボールを持って歩き出しました。

 

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水曜日の今日。
テニスボールはありませんでした。

 

テニスボールを持って行ったり来たりする
変わりに、向こう岸の桜を見に行きました。

 

 

数日前から気になっていたのに
やっと来ることができました。

 

明日は雨模様なので、
これほどの満開は今日限りかもしれません。

 

ふと川面を見ると、白い鳥が
黄色いテニスボールと対峙しています。

 

 

わたしの代わりに
テニスボールを見つけてくれたのかな。

 

どんな会話をしているんだろう?
なんだかおかしくなってしまいました。

 

しばらくして何の反応もないとわかったのか、
鳥はプイ!とボールに背を向けました。

 

わたしは1人、見て見ぬふりはできないけど、
労力と時間を考えて、帰ることにしました。

 

今、写真を見ながら、
どうしようかと思っています。

 

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目に鮮やかなテニスボールの黄色は、
川のどんな場所にあっても目立ちます。

 

黄色にどんなイメージがありますか?

 

喜んでいる色。楽しんでいる色。
遊んでいる色。元気をくれる色。

 

「ねぇ、元気に遊んでる?
見て見ぬふりをしていない?」

 

今、そんな声が聞こえてきました。

 

自分にとっての喜び、楽しみ、遊び。
自分が元気になること。

 

ひょっとしたら、
見て見ぬふりをしていたのは
自分自身のことだったのかもしれません。

 

とても大切なことを
テニスボールが教えてくれました。

 

今日も軽やかにお過ごしくださいませ。