2024年11月13日
セッションにお見えになっていたご相談者様の訃報が、ご家族の方より届きました。
精神的な症状により、4月、5月と2回のセッションを行いました。
3回目のセッションは真夏のように暑い7月でした。
ご相談者様がセッション場所に向かう途中で日射病で倒れ、搬送先の病院の検査により、ステージ4のガンであることがわかりました。
8月に入り、入院している病院を尋ねました。
ベッドには、以前お話してくださったヴィクトール・フランクルの「夜と霧」が置いてありました。そして、第一声におっしゃいました。
「先生、わたし、本当は子どもが生みたかったの」
会った途端に本当の心のうちをおっしゃってくださった。
その方は、その気持ちを外に出すために、わたしと出会ったのかもしれない。
わたしは、その一言を伺うために、その方とのご縁をいただいたのでしょう。
「病院でお世話をしてくださる若い方みんなが、○○さんのお子さんですよ」
そのようにお伝えしました。
30分の面会のあいだ、いろいろなことを話していただきました。最後に握手をし、ハグをして病室を後にしました。
10月、秋雨の頃に、その方はお亡くなりになりました。
「どうぞお気をつけて、信ずる道をお進みください。」
ご家族の方から届いた訃報は、こう結んでありました。
どこまでも青い空を見上げながら、ご相談者様とご家族の方とのご縁を思い、わたしは考える。
わたしが信ずる道を。