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救急隊員の方々が教えてくれたこと。

 

一昨日の土曜、父が玄関で転倒して
腰を痛めてしまいました。

 

ドアを開けて宅急便の荷物を受け取り、
部屋に戻ろうとした時に、上がりかまちで
足を滑らせてしまったようです。

 

翌日は日曜だったこともあり、一日様子を
見ていましたが、腰の痛みで起き上がれず、
食欲もほとんどわかないとのこと。

 

今朝、病院に一緒に行く予定でしたが、
まず起き上がることができません。

 

「♯7119」に電話をかけて相談したところ、
すぐに救急車がやってきてくれました。

 

※「すぐに病院に行った方がよいか」や
 「救急車を呼ぶべきか」、
 悩んだり、ためらわれた時は、
 救急安心センター事業(♯7119)に
 電話してみてくださいね。

https://www.fdma.go.jp/mission/enrichment/appropriate/appropriate007.html

 

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救急車に乗ったのは三度目。
いずれも父の付き添いです。

 

今回もアンパンマンのぬいぐるみが
見えるところに置いてありました。

 

初めての付き添いで救急車に乗ったとき、
天井近くで揺れるアンパンマンを見ながら、
涙したことを覚えています。

 

無機質な空間の中で、アンパンマンが
一緒に見守ってくれている感じがして。

 

今回、コロナの影響もあり、受入先の病院が
なかなか決まらず、何度も問合せていただき、
自宅から少し離れた病院に向かいました。

 

入院の準備もすっかり整えていましたが、
腰椎の圧迫骨折との診断により、無事に
帰宅することができました。

 

父はこれまでもいろいろな病気で入院をして
いるため、帰宅できて安心した様子でした。

 

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父が転倒したことを妹から聞いたとき、
わたしはとっさに思いました。

 

「やってしまった」

 

身のまわりに何かが起きた時には、
「自分が起こしている現象だ」と考えます。

 

そうすると、
解決の糸口やテーマが見えてくるからです。

 

「父が転倒した。
 一人では歩けない状態だ。

 もし、わたしが
 この出来事を起こしたのだとしたら?

 何のために? 何に気づくために?」

 

先月の緊急事態宣言以来、
父は一か月以上も一人で食事をしています。

 

「そのほうが安心だから」と、
外に出る機会の多いわたしや妹との接触を
避けているのです。

 

じゃあ、そのかわりに食事以外の時間に
コミュニケーションを取っているかと、
まるで取っていませんでした。

 

なぜかというと、父の情報源はテレビなので、
口を開けばテレビで言っていることばかりで、
わたしも辟易していたからです。

 

朝起きた時や外出時に顔を合わせる以外は、
会話らしい会話もしていなかったので、
「まずいな」と思っていた矢先のことでした。

 

今日の昼には、わたしたち三姉妹が揃い、
これからの治療や毎日の生活のことを
父と一緒に話しました。

 

お互いのコミュニケーションを取ることを、
今回、父の身体で表現させてしまったのです。

 

そんな父はストレッチャーに横たわりながら、
レントゲン室へ移動する際、待合スペースに
いるわたしに、声をかけてきました。

 

「寒くないか?」

 

出入口近くにある待合スペースが
きっと寒そうに見えたのでしょう。

 

わたしのことよりも
自分の心配をしていていいのに。

 

そう思いながら父の優しさを感じていました。

 

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心残りだったのは、タイミングを逸して、
救急隊員さん全員にお礼を言えなかったこと。

 

丁寧にヒアリングをしてくださり、
病院に着くまで父を気遣ってくださり、
大雨の中、対応してくださったこと。

 

そのことを思いながら、ふと、
「何かをしてもらったらお礼を言う」と、
思っているのかもしれない、と思いました。

 

裏を返せば、
「何かをしたらお礼を言われる」ということ。

 

それが一人歩きして、ひょっとしたら、
こんなふうに思ってしまうことはないか。

 

「自分が何かをしてもらったら、
 相手にお礼を言うべきだ」

 

「自分が何かをしたら、
 相手は自分にお礼を言うべきだ」

 

何かの見返りを求めるように。

 

救急隊員の方々は、
きっと何も求めてはいない。

 

淡々と、粛々と、任務を全うして、
大雨の中を清々しく去っていきました。

 

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自分が感じていることを言葉で伝え、
心からのありがとうを相手に伝える。

 

自分のやることを純粋に、ただ行う。

 

土砂降りが止んだ後の青空を見ながら
今日のことを振り返っていました。

 

春が近づいてきていますね。