ちょうど一か月前ぐらいのことです。
朝の散歩の帰り道に何かが頭に当たりました。
頭の後ろに「ガツン!」とした衝撃を感じ、
一瞬何が起こっているかわかりませんでした。
すると後ろから前の方へ、頭の上をカラスが
カァカァと鳴きながら飛び抜けていきました。
カラス?
わたしの頭にアタックしていったの?
まるでわたしの行く手を阻むように
鳴き続ける声が聞こえてきます。
また襲撃されたらどうしよう?
いつもの道を引き返し、
車の往来が多い道から帰ることにしました。
家に着くまでの間、何となく足が震えて、
思うように歩けていなかったと思います。
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たしか、カラスの繁殖期があったはず。
調べてみると3月~7月とありました。
だからか。
少し安心しました。
わたしはとても怖かったけれど、
カラスは何かしようとは思っていない。
カラスも怖かったんだ。
自分の巣と子どもを守りたかったんだ。
そうか、そういうことか。
少し気持ちが楽になりました。
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ちょうどその頃、
人との関係性のことで落ち込んでいたのです。
わたしは傷ついていました。
でも、それはわたしが勝手に反応して、
「傷ついていると思っているだけだ」と
頭では理解していました。
だけど、つらい。
カラスに攻撃されるほどに
わたしのエネルギーは落ちているんだ。
そんなふうにも思いました。
だけど、カラスが教えてくれたのです。
相手は誰かを傷つけようとは思っていない。
ただ、自分を守りたかっただけなんだ。
攻撃しているように見えるかもしれない。
でも、自分を守っているだけなんだ。
勇気を出して、懸命に、ただ守っている。
そう思ったら、
何だか愛しく思えてきました。
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人がいれば、それだけの視点がある。
考え方もある、感じ方もある。
相手の視点に立ってみることで
世界が180度変わって見えてくる。
そんなことを身をもって
体験できた出来事でした。