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いまいまが過ぎてゆくこと。

 
人生で五度目の引っ越しを終えました。
  
 
物思いにふけつつ片づけをしていた時に、
小学校卒業時のサイン帳が出てきました。
  
 
わたしは小学校時代を葛飾の下町で過ごし、
卒業と同時に調布市に引っ越しをしました。
 
  
サイン帳をめくりながら、小さな文字が
びっしり詰まったページで手が止まりました。
 
 
担任の本間先生だ。
読み進めるうちに、わたしは愕然としました。
   
 
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“You are a super woman.”
 
 
卒業文集の委員長として
やってきたことを忘れないこと。
 
 
よくやりましたね。
 
 
3月中にはでき上がってくると思います。
楽しみにしていてください。
 
 
意見文に
今の友だちを大切にしていきたいという
意味で書いてありましたか?
 
  
友だちを大切にするとは
どういうこと?
どうすること?
  
 
それを聞きたくなりました。
 
 
「いまいまが過ぎてゆく」のですから、
いまを大切にすること。
 
 
人はいまにしか生きられない。
明日には生きられないのです。
 
 
いまというこの瞬間を
どうすごすか、で、
 
その人の一生が決まることを
忘れないでください。
  
 
質問
 
1. 八子さんにとって卒業とは何ですか?
 
 
2. 八子さんにとって友だちとは何ですか?
 
 
3. 八子さんにとって生きるとは何ですか?
 
 
よかったら教えてください。
 
 
             S55.2.23(sat) 
 
 
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最後に、
先生の名前と住所が添えられていました。
 
 
わたしは手紙を書いたのだろうか?
 
 
いや、書いていない。
 
 
わたしは先生の質問に答えていない。
 
 
先生の質問は、
今のわたしにつながっている。
 
 
こんなに大切なことを
問いかけてくれていたなんて。
   
  
先生は今でも小学校にいるのだろうか。
  
   
もう40年も経っている。
 
 
わたしは何をしていたんだろう。
 
 
先生の質問に答えようとすればするほど、
いろいろな想いがよぎって、
うまく考えられませんでした。
 
 
でも、先生、
わたしは常にそのことを考えながら
これまで生きてきたのだと思います。
 
 
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「いまいまが過ぎてゆく」
 
  
誰の言葉だろう?と検索してみると、
谷川俊太郎の「生きる」からの引用でした。
 

捨てられずに持っていたわら半紙の束に、
その詩が印刷されたものが入っていました。
 
  
小学生のわたしは何を思っていたんだろう。
 
 
卒業文集も取ってありました。
  
  
文集のタイトルは『つばさ』
表紙には大きく羽ばたく鷲の絵が描いてある。
 
  
卒業文集委員長だったことも忘れていたけど、
まえがきに、わたしの言葉がありました。
 
 
「私達は、この六年間、宝木塚小学校で、
 よく学び、よく遊んできました。
 
 本当に時の流れは、早すぎます。
 
 だけど今、私達は、その時の流れにのって、
 青空に大きく、はばたいていきます。」
 
 
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わたしは何をしているんだろう。
 
 
本当に大切な、その本質には、
幼い頃にすでに出会っていたんだ。
 
 
それなのに、そんなことも忘れて、
外へ外へと探し続けて。
 
 
慟哭しそうな気持ちを抑えながら
片づけを続けました。
 
 
だって、引越があるから。
荷物を片づけなきゃいけない。
 
 
わたしはずいぶんと
立派な大人になってしまった。
 
 
そうして無事に引越を終えた翌朝、
静かに自分の気持ちを感じています。
 
  
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あなたにとって卒業とは何ですか?
 
 
 
あなたにとって友だちとは何ですか?
 
 
 
あなたにとって生きるとは何ですか?