トランスフォーメショナルコーチ®︎やこゆきの公式ホームページです|ワークショップや個人セッションを通じて、 あなたの意識と無意識をサポートします。

空がつながっているかぎり。

 
今日は冬至。
一年のうちで昼の時間が最も短く、
最も夜が長い日です。
 
 
そして、今日はいつもの冬至と
ちょっと違う空の動きがあります。
 
 
木星と土星が最も接近するのです。
これほど接近するのは1623年以来、
次回の大接近は2080年だそうです。
 
  
東京の場合は日の入り時間の16時32分より
1時間後ぐらいに南西の低い空に見えるそう。
  
   
 国立天文台ニュース
 『日の入り後、南西の低空に大注目!』
 
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
空を見上げることはありますか?
 
 
わたしは外にいると必ず空を見上げ、
その表情に見入ってしまいます。
 
 
そして、ふとした拍子に
智恵子抄の一節を思い出すことがあります。
 
 
「東京に空が無い」
 
 
そう言っていたのは智恵子でした。
でも、わたしは思うのです。
 
 
「東京にも空はあるよ」
 
 
駅前の開けた広場から見上げる空も、
いつもの道の書き割りのような空も、
わたしは好きです。
 
 
それはどこまでもあるし、
その中にわたしもいるから。
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
 智恵子抄『あどけない話』
             高村光太郎
 
 
 智恵子は東京に空が無いといふ、
 ほんとの空が見たいといふ。
 
 私は驚いて空を見る。
 
 桜若葉の間に在るのは、
 切つても切れない
 むかしなじみのきれいな空だ。
 
 どんよりけむる地平のぼかしは
 うすもも色の朝のしめりだ。
 
 智恵子は遠くを見ながら言ふ。
 
 阿多多羅山(あたたらやま)の山の上に
 毎日出てゐる青い空が
 智恵子のほんとの空だといふ。
 
 あどけない空の話である。
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
智恵子抄を教えてくれたのは、
小学校6年の担任の本間正博先生でした。
 
 
先日、先生と電話で話すことができました。
 
 
「明るい声でいいですね」
 
 
そう言われて戸惑ってしまいました。
40年ぶりだったのです。
たぶんすごく嬉しかったのだと思います。
 
 
先生は落ち着いた話し方になっていたけど、
笑い方は昔と全然変わりませんでした。
 
 
「希望と夢はいくらでも持っていていい。
 今、持てるものは他にないんですから」
 
 
先生の言葉のひとつひとつが名言になる。
 
 
著作権を無視して勝手に紹介していると
言うと「高いですよ」といつものように
笑っていました。
 
 
コロナが収束したら会うことを約束して。
 
 
あぁ、よかった。
 
 
40年ぶりにお話しできたことに、
本当に心から安心しました。
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
どれだけ遠く離れていたとしても、
どれだけ会わない時間が長かったとしても、
自分が動きさえすれば、
会いたい人とつながることができる。
 
 
小学校卒業時のサイン帳を見つけてから、
葉書を書き、手紙を書き、電話をしました。
 
 
本間先生と電話でお話しできた日は
わたしの誕生日だったのです。
 
 
まるで小学校6年生のわたしから、
40年後のわたしに届いた贈り物のように。
 
 
空がつながっているかぎり、
わたしたちはつながることができる。
 
 
あなたが
つながりたい人はどこにいますか?
  
 
今週もどうぞ軽やかにお過ごしくださいませ。